2018年7月31日火曜日

2018年7月31日(火)
 朝は、やはり冷え込みます。大阪の初冬といった感じです。
本格的にワイヌイ・スクールでの生活が始まります。

学校の敷地内の様子です。
緑がというより、森林が多いという表現に
なります。

ホストスチューデントとスクールバスで
登校する生徒もいます。
姉妹のようです。

ホストファミリーに
車で送迎してもらう生徒もいます。
日本車が約8割ほどで驚きました。

 登校後、まずは出席チェックです。

始業までの自由時間です。
本校生徒は、NZ生徒に取り囲まれます。

 必ず朝に本校生徒だけのミーティングを行い、
今日一日のスケジュールや注意点を確認します。

全校集会を含め学校行事の準備は、
NZ生徒自身で行うそうです。
本校生徒も少しお手伝いです。
 いよいよウェルカムセレモニーの始まりです。
かなり緊張しました。

 先住民マオリの伝統的な歓迎セレモニーです。
本当に美しいメロディ、声、ダンスに心をうばわれました。



 握手と互いの鼻を擦るあわせる「hongi」。
迎い入れの儀式です。

hongiは緊張を解き、
人と人との距離を近くする気がしました。


 hongiは続きます。


 仲間として受け入れたということを
宣言してもらいました。

 代表として3組角城くんが、
英語でスピーチを行いました。

 1組大石くんの指揮で、
初芝立命館中学校の
校歌を歌いました。

ジリアン校長先生からお話を頂きました。
「異なりはある。それを理解し合うことが大切」

 hongiの後、
みんなで同じものを食べる
ということが習慣だそうです。
その間も、おもてなしの
マオリの歌を歌ってくれました。

 NZ生徒たちは、
本当によく行動します。
倣わねば。

ニュージーランドの
伝統的で、特別な日に振舞われる
お菓子です。

 名前や材料を聞いたのですが、
何度聞いてもわからず、
業を煮やしたジェイソン教頭先生が、
ホワイトボードに書いてくれました。
すみません。そのまま載せます。

 hongiの後は、英語の授業です。
先生1人に1クラス12人。
考えや意見を英語で表現することが
多いと感じました。

 がんばってます。

結構、メリハリのきいた
厳しい先生でした。
外国の方に英語を教えて、約20年のベテランの先生で
よくわかりました。

 ほぼ毎日午前中に英語の授業があります。

 ランチタイムです。

 ホストファミリー手作りの
お弁当です。



いつもは、NZ生徒と一緒に食べるのですが、
今日は午後から日本文化発表があり、
その準備のため、本校生徒だけで食べます。


 午前中にモーニンング・ティーといって、小休憩があります。
その際のお菓子や飲み物なども、ホストファミリーが持たせてくれます。




 本当は、初立中生徒だけのはずだったのですが、
出入口にNZ生徒が殺到し、一緒に昼休みを過ごすことになりました。


敷地内を歩いていると、子羊を抱いているワイヌイスクール生がいました。
この学校やファーム地域の学校では、
生まれた羊を学校に連れてきて、みんなでお世話を
するそうです。
なでさせてもらいましたが、暖かいセーターに
触れている感じでした。
この子羊ちゃんは、まだ臍の尾がついていて、
写真のワイヌイスクール生が歩いていく所に
後ろからずっとついてまわっていました。

 いよいよ日本文化発表会です。
団長の角城くんからの言葉で始まり、
一斉に最終準備にかかりました。

 コンピュータやプロジェクター設定も
ワイヌイスクール生が手伝ってくれました。
優しさと積極性が深い生徒さんたちです。

 最後の入念なチェックです。

我々教員の方が緊張してきました。
 1班です。
「日本の美しさを、おせち料理で伝える」
この班は、黒豆の試食などを取り入れ、
工夫が凝らされていました。

食材の持つ意味などを説明しました。
 黒豆の試食タイムです。
「アレルギーや食べたくなかったら、
無理しなくていいでよ。」と
英語で伝えていました。

さて、お味は?

2班は、
「日本の美しさを神社で伝える」です。
神社の建築様式や作法の説明がありました。

 お守りを作ってみるなど斬新なアイディア
のある班です。


 3班
「日本の楽しさを独楽(コマ)で伝える」
NZでは、数年前に日本のアニメの
影響で「ベイブレード」が流行したそうです。
日本の独楽の歴史・種類・色の持つ意味を
伝えていました。

 そして、お手本を見てもらって、
実際にワイヌイスクール生にもやってもらいました。

最後に、折り紙で作ったお手製独楽を
プレゼントしました。
この班は、人一倍の練習量を誇っていました。

 4班は、
「日本の面白さを祭で伝える」です。
ねぶた、岸和田だんじりなど
各地のお祭りと、その背景を伝えていました。

 この班は、パワーポイントだけでなく、
河内音頭の動作手順やイメージ図など
入念な下準備をしていました。


 基本練習。

そして、最後はみんなで河内音頭を楽しみました。

 5班
「日本の美しさを折り紙で伝える」

 最初に、折り紙の歴史や折り方を説明しました。

 複雑な折り方の場合は、折り目をつけたものを
配付しました。

 言葉が上手く伝わらないことも考え、
お手製の手順本も作成するなど
思いやりの視点が多かった班です。

 ワイヌイスクール生も一生懸命、折ってくれました。

 発表後の片づけの際、
私(川本)がスプーンを洗っていると、
手伝ってあげると言ってくれました。
感激です。

最後に初立中側から、
ワイヌイスクールから、
互いにお礼の意を伝えました。

 最後の授業が終わると、すぐに下校です。

スクールバスには、突然動物が飛び出してきても、
大事故にならないように、ネットが装備されています。

本校生徒も、このスクールバスに乗せてもらっています。

初立中生を見送った後、
視線を感じ、振り向くと
この女の子が、私(川本)を直視していました。
私が控室に入るまで、ずっと私を見たままでした。
彼女は何を思ったのでしょうか?

自炊の食材を買いに行くとき、
ふと標識に「TSUNAMI」とありました。
社会の授業では、津波が英単語になっていると
話したことがあったのですが、実際に見たのは
初めてでした。

標識を曲がると、海辺でした。


初立中生が「ジャーナル(日誌)」に
ホストファミリーに海に連れて
いってもらったとあるのは、
ここだということがわかりました。
美しいとか、心が落ち着く風景は
だれもが共通に持つことと改めて感じました。